トーレンス THORENS TD-111 完動美品 GRACE G-140S 初期型美品付きです。長年トーレンスの探求をして参りましたが、出品の最終段階です。１９５７年のTD124から１９６５年のTD124MK２までの間に作られた全てのトーレンスプレーヤーを各モデル複数所有して、その作りや素材などを調べて参りました。レストアして使って見てその音質やマイスターたちの思いも探ってきました。EMTに吸収合併してからのモデルもある程度は所有して見ましたがやはり本当のトーレンス期のものが素敵です。TD-111は３３回転専用機です。 トーレンスには３３回転専用機はTD-101、TD-１１１、TD-１２１の３機種があります。３３回転オンリーにすることでアイドラーの位置変換機構が省かれ精度が増すという考えなのでしょう。TD-111は大変珍しい機種で海外オークションでもすっかり見られなくなりました。まさに珍品です。これには専用の台座がありませんのでマニュアルに沿って自作が必要です。私の工房で作りましたが、ウォールナットの無垢の集成材を加工しました。天板をタケノコバネで浮かすのが推奨されてますので愛用しております倉敷化工のシリコンゴムアブソーバーのついたバネで支えております。こういう軽いノリの台座も結構良い音がします。トーレンスのテーブルには何種類かありますがこのTD-１１１のテーブルは特殊なスタイルです。この機種のみの専用テーブルで結構重いテーブルです。どうしてTD135系のテーブルを使わなかったのか不明です。重いテーブルに軽いプレスの本体、振動の流れを強く意識して計算していると感じます。速度調整はフライホイールのプーリー部分がテーパーになっており調整します。シンプルですが問題なく作動します。アームはこの時代に合うと考えGRACEのワンポイントサポートオイルダンプ方式のG-140Sの初期型を使いました。カーソルまでおつけしますがカートリッジはありません。普通につけられます。初期型は塗装がライトグレーの結晶塗装です。ほぼ新品級です。電源コードは純正です。信号コードは潤工舎のジュンフロン同軸をHOT／COLDに１本ずつ使用しております。RCAプラグはアンフェノールです。針圧調整は針圧計を使ってカートリッジの下に鉛の板など挟んで調整していきます。各部は給油してあります。シャフトオイルは小瓶に入れておきます。ベルトは純正のTAKKERのベルトを新品で付けておきます。アイドラーも良品です。速度調整は市販のストロボプレートをお使いください。本機は電圧調整はできませんので１１７Vくらいで使ってください。昇圧トランスが必要です。周波数は５０Hz／60Hzに対応します。全体のサイズは横幅が４７０ミリ、奥行きが３６０ミリ、高さが１７０ミリ程度です。この時代の機器を使うのはそれなりの知識とスキルが必要です。ハンダ作業やアームの調整、カートリッジの搭載などができないと維持はできません。できない方は近くにそういう方がおられるのが望ましいです。ある程度のサポートはいたしますがご了承ください。終活で良いものを出しております。引き継いで使って見られる方、どうぞ宜しくお願い致します。なお発送は着払いとさせてください。