久場春殿という三線の型の中で最も太い棹です。 沖縄の人の製作品ですが、有名な職人さんのものとかではないと思います。購入店や時期も不明です。全体としてしっかりとした作りですが糸蔵の仕上げが少し荒いです。ただ機能には問題ありません。チンダミもちゃんと決まります。スンチー塗りで鳩胸辺りにウジラミが浮き出ていて光に当たるとラメ模様のように輝きます。色味は4枚目の画像が実物に近いです。 皮はもう10年近く張り替えていないので鱗の薄皮もとれてスベスベ、張りも緩くなっていますが(5〜6分張りくらい？)、まだしばらく破れる気配はありません。黒木の振動をとらえてパンパンと膨らんだりへこんだりしてくれます。今は枯れて甘い音色です。張り替えすれば元の甲高い音が蘇ると思いますが、これはこれで味があるのでそのままにしてきました。 三線は集めて眺めるより弾いてナンボだという方なら気に入っていただけると思います。